ハキダメ

ダメ人間の妄想の掃き溜め

2009-05-10から1日間の記事一覧

業(ss)

ss

角都の容赦なさに、飛段は舌を巻いた。大して小さくもないその村は瞬く間に炎と風に包まれ、抵抗もないまま壊滅しようとしていた。老いた女がもっと老いた男を支えて燃える家から逃げ出し、地に伏した。慈悲など望めないことを知りながら、それでもそのよう…