2014-01-01から1ヶ月間の記事一覧
角都が仕事の依頼主にクレームをつける。渡された情報の倍の勢力と戦ってきたのだぞ、報酬も倍でなければこちらの気がすまん。状況が説明と異なっていたことは認めるが、しかし、と依頼主は異を唱える。契約は契約だ、状況変化に関する追加支払いの義務は生…
狙っていた賞金首を他の奴に先に狩られちまったもんだから、角都がふてくされている。拗ねたところで何にもならねえだろ、いい加減に忘れろよ、と何度も言ったんだが、むっつりとおし黙って焚火をつつくばかり。相手していられないのでオレは一人でメシを食…
女に振られた男ががめつい守銭奴になるテレビドラマを見て、テメーも女に振られてカネ好きになったんじゃねーのと相棒に聞いてみたら、いやそんなことはない、と答えてきた。オレは隣に座る相棒の顔を見た。なんか変だ答えが素直すぎる。いつもの角都ならこ…
殺風景なビジネスホテルの一室で、退屈した飛段がシチュエーションプレイを提案する。オレはオメーの女の間男でさ、遊びに行ったそいつんちでオメーとかち合ってつかまってぶん殴られて突っ込まれてイきまくるってのはどうよ。ふん、と角都は異を唱える。短…
不動産屋のガラスにびっちりと賃貸情報が貼られている。換金所の外で相棒を待ちながらそれを眺めていた飛段は、「月極」という言葉に引っかかる。北極も南極も角都に教わったが月極は聞いたことがない。飛段は思いを巡らせ、月の北極と南極のことだろうと推…
酒の席で、一緒に飲んでいた情報屋に角都が愚痴をこぼす。俺の連れはな、お前も知る通り下品で愚かで恥知らずでカネ勘定もできない役立たずだ、いくら教えてもものにならん。話題になっている飛段は酔いつぶれて相棒の太腿に頭をのせ、よだれを垂らして寝こ…
移動の途中、相棒がこの近くにいい温泉があると言い出した。急ぐあてがあるわけでなし、寒さも厳しい折、たまには熱い湯に浸かってのんびりするのもいいだろう。予定外の娯楽に心が浮き立ち、足取りも軽くなる。相棒も上機嫌な様子で楽しみだと何度も口にす…
角都が女を買いに行っているちょうどそのときに、オレたちがずっと探していた賞金首が現れた。一人でやり合うなんて考えていなかったオレは苦戦した。正直賞金なんかはどうでもいいんだから逃げりゃよかったんだがそれも面白くないし、ここでオレがいいとこ…
珍しくもないが、角都に叱られた。ホントのことじゃんと言って火に油をそそいでしまった。それでもへらへらしていたら口をきいてくれなくなった。 すみませんでした。もう乳首がかわいいなんて人前で言いませんから。
※題が以前書いたものと酷似していたので変えました。記憶力のなさが情けない…(T_T) 荒涼としただだっぴろい大地がどこまでも続く。太陽は強く照りつけているのに地面には溶けない雪がこびりついている。大小の石ころを積み上げてあるのは多分土地の境を示す…
石ころと砂しか見えない場所で、オレは相棒を待っている。幅の広いひものような道路がゆるくカーブして地平線まで続いている。太陽は真上にあって全然動こうとしない。落ち合う場所である傾いた看板の下だけ小さな日陰になっているが、空も地面もやたら明る…
昼間にやりあった軍隊がレーザー砲を持っていた。たいした武器ではないが追尾機能が厄介で直撃を食らえば俺たちの体など蒸発してしまう。俺は飛段をおとりに使い、その隙に俺自身が武器を破壊する作戦を立てた。すばやく立ち回れ、手足を落とされても後で別…
飛段は、行く先々で喧嘩を売られたり可愛がられたり色目を使われたりとしょっちゅう構われる。老若男女を問わず。そのたびに飛段は喧嘩を買ったり飴玉をもらったり鼻の下を伸ばしたりと忙しい。誰も角都にはちょっかいを出してこない。飛段のように頭の悪さ…
あけましておめでとうございます。 本年もどうぞよろしくお願いいたします。 年末に旅行へ行ってまいりました。 そこで撮った写真にある人が写っていました。 ちょっとマジでびっくりしたので、そのびっくりのお裾分けです。 こいつは春から縁起がいいわい!
よい大人のくせに飛段がお年玉をねだってくる。あつかましい、と唸りつつ俺は用意しておいたポチ袋を取り出すが、手渡すのも面白くないのでそれをぽいと奴の足元へ放り出す。嬉しそうに拾い上げながら飛段が、てめーノーコンだなー、と笑う。なんだと。へた…