2009-07-01から1ヶ月間の記事一覧
7/30にコメントを下さった方へ。ありがとうございました。
7/27にコメントを下さった方へ。ありがとうございました。
飛段: 今日は宿をとる、と角都が言った。オレはできるだけ気のないふうにフーンと言ったけど、頭の中はもう今夜のことでいっぱいだ。宿の中なら虫にたかられずにナニができる、もしかしたら一晩中。そういうことを言うと相棒はいつも鼻にしわを寄せてお前は…
7/26にコメントをくださった方へ。ありがとうございました。
角都がいなくなると依頼主が質問をしてきた。お前ら本当に不死なのか、それともフリをしているだけか。これを訊かれるのは珍しくないが、こいつの訊き方がいかにもバカにしてて感じが悪かった。こんな挑発にオレは弱い。おいおい疑うのかよォだったら試して…
追いつめた相手を屠ろうと繰り出した鎌を絡め取られるまでは、こっちが押していたのである。オレは大事な武器を引き戻そうとしたけれど、相手はその隙に何か印を切り、奴の背後にいきなり生まれた穴ぼこにニュルッと頭から入っていった。オレの鎌を持ったま…
7/24にコメントを下さった方へ。ありがとうございました。
7/23にコメントを下さった方へ。ありがとうございました。
さくま様のリク8「白夜」の小話です。今回のお題はこれで最後です。さくま様、本当にありがとうございました。またぜひ申しつけてくださいませ(笑)。 御者の農民は荷車から降りた角都と飛段に、ここは物騒な場所だから気をつけるようにと言い置いて、角の長…
7/20にコメントを下さった方へ。ありがとうございました。
さくま様リク7「落語の死神」の小話です。これは難しかったです(笑)。うまく料理ができず、生の食材を皿にのせただけみたいになりましたが、お読みいただければ幸いです。 道端でボロを着た男が何か語っていた。角都待ちで退屈だったオレは聞くともなく聞い…
さくま様のリク6「ピンに刺された虫と飛段」です。昆虫標本のイメージで。 オレの体はばらばらに散らばっていた。元の場所から動いていないのは仕込杖で地面に留められた胸の部分ぐらいじゃないだろうか。あとはもう何がどこにあるか見当もつかない。角都の…
さくま様リク5「誘蛾灯」です。タイトルそのまんまです。内容も、バチバチ音立てて死んでこそいませんが、ええ、そのまんまです(恥)。 夕暮れの竹林で、自分のコートの上に仰向けになった飛段が、虫がうるさい、背中が痛いと文句を言う。確かに俺よりも相棒…
さくま様からのリク4「スイカの話」です。そういえばスイカの種は高蛋白の食品だそうです。おじいちゃん角都はポケットにザラッと入れているかもしれません。で、日頃「そんなもん食えっかよ」とバカにしている飛段が空腹で泣きだすと何粒か与えてくれるかも…
7/16にコメントを下さった方へ。ありがとうございました。
さくま様からのリク3「白髪の話」。私の中では角都に白髪は生えていないようです。生えているのも萌え!なんですけれど(笑) 角都は金勘定に精を出している。宿の座卓の上には一定の厚さに束ねられた札束が整然と並び、帳簿には角都のやや右肩上がりの文字が…
さくま様のリク2「寝苦しい夜に相手を蹴落とす話」です。可愛いお題をありがとうございます。 シングルの空きがなかったので角都と飛段はダブルの部屋に泊った。安いホテルだったが部屋も調度もそれにふさわしいもので、このセミダブルという寝台にはいった…
7/13にコメントを下さった方へ。ありがとうございました。
7/12にコメントを下さった方へ。ありがとうございました。
藤堂様からいただいたリク「おんぶ」についての小話です。藤堂様、いつもありがとうございます。 川を見るなり飛段はコートと武器を岸に残し、ウヒョーと奇声を上げながらバシャバシャと水へ入っていった。相棒との歳の差を感じるのはまさにこういう時である…
7/11にコメントを下さった方へ。ありがとうございました。
我が魂の友、さくま様からのリク1「日焼け跡」の小話です。 暁のコートから土地の衣装に着替えた相棒は好んで肌を太陽にさらした。いかにも経験の浅い愚かな若造がやりそうなことだ。当初注意をしていた俺も次第に呆れて口を出すことをやめてしまった。あら…
「さあ、しっかり歩け」の続きを気にしてくださったヴェスタ様に。 相棒が先に行ってしまった。バーカ、バーカ、テメーなんかどこへでも行っちまえ!こんなひとり言の中ですら、死んじまえ、と言えないオレは奴よりも命の大切さを知っているに違いない。今日…
7/9、7/10にコメントを下さった方へ。ありがとうございました。
ひどく寂れた町のガード下に、ビールケースを並べただけの簡素な飲み屋があった。丸刈りの太った男が小ぶりのドラム缶に熾した火の上で何かの臓物を焼いていたが、乱暴に置かれた皿の上のそれは色がたいそう悪く、においを嗅ぎに来た野良犬もブシッブシッと…
広大な平地にせり出した山の鼻に腰を掛け、角都と飛段は議論をしていた。論点は「人はなぜ生きるか」ということだったが、非常に表層的に話し合われたため、はたからはただの喧嘩にしか聞こえなかった。各々の言い分は次の通りだ。だいたいよー死ぬために生…
※第三者視点です。 これをキメれば最高の気分になれる、アンタにならタダでわけてやるぜ。そう言うと隣で貧乏ゆすりをしていた男は怪訝そうにおれを見たが結局は乗ってきた。長い取引の待機中、いいかげん退屈していたのはおれだけじゃなかったわけだ。内心…
7/4にコメントを下さった方へ。ありがとうございました。
鳥が好きでして、動物と話ができるなら鳥と話をしたいと思っています。特に渡り鳥と。どこでどんな光景を下に見ながら飛んできたのかを。 で、それとは別なんですが、角飛にはまってから二羽の鳥を見ると異様に萌えるようになってしまいました。 この強情そ…
美しい朝だった。菫色の高い空に刷いたような白い雲が流れ、地にはどくだみの花が小さな星雲のように群生していた。遠くない小川の水音を聞きながら目覚め、その時間を愉しんでいた飛段は、隣でまだ眠っている相棒に意識を向けた。昨夜行水をしたからだろう…