往来の、踏み荒らされてでこぼこになった雪の上を角都と飛段は歩いていく。寒さにさらされて地面に凍りついた雪は岩のように硬い。真昼なのに薄暗く、寒気は針のように肌も刺し、眼球や鼻孔のわずかな水気をきりきりと絞る。吹きつける風の中で角都は目を眇…
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