ハキダメ

ダメ人間の妄想の掃き溜め

早朝(ss)

せっかく声は殺したのに、吐き出した息が白いかたまりになって立ちのぼったので、急いでそれを吹き散らした。けど追加の息も白いから結局何もごまかせない。オレと顔を突き合わせている角都が覆面の下で「フッ」と言った。笑いやがったなクソヤローが!超ムカつく!しかもその後も変な感じに体を動かすから、そのたびにオレの口から狼煙のような息が上がる。腹が立ってしょうがないけど、ハンパなく寒いからオレは角都にしがみついて離れないことにする。全部全部寒さが悪いんだぜ、ホント。