ハキダメ

ダメ人間の妄想の掃き溜め

帰還(ss)

もっとキチンと書くべきネタですが、とりあえずここを越えないと自分が辛いので、雑ですが片づけてしまうことにしました。


K:
相棒が戻ったと聞いて俺は相手の顔を見た。若いわりにこいつは愚かではない。アレの帰還をわざわざ告げに来た理由があるのだ。俺の考えを読んだらしいデイダラは、ゼツが回収にえらく苦労したって言ってたぜ、うん、と言った。多分とんでもない状態なのだろう。格下相手に腑甲斐ない奴だ。もっとも、人柱力のガキに奇妙な術をぶつけられて以来自律が不安定な俺も奴を笑える立場にはないのだが。いずれにせよ今回俺たちを連れ戻ってくれたゼツには相応の礼をしなければならない。そう、あくまでも相応の、だ。最大でも100万両がいいところ、と俺は考えながら部屋を出る。金に興味などなさそうなのに、奴の半分はいたずらに値を吊り上げるのだ…言い値を払っていたら破産してしまう。暁という組織全体は相変わらず俺の経済的手腕の上に成り立っているのだから。

H:
ちょっとぐらいはいいけど腹減ったからってあんまり内臓食うんじゃねーぞ、とゼツに注意すると、そんな悪食じゃないよと白い方が言う。アクジキってなんだよって訊いても答えてくれない。ケチな野郎だ。あとで角都に訊こう。こんだけ縫うところがあったらいくらでも質問ができるだろうから。あ、そーいやオレの鎌はどうしたろう、杭も。特注だからアレをまた作ると金がかかりすぎるって角都に文句を言われるだろうな、でも今回はけっこうヤバかったんだからって新調してもらうしかない。まああいつがいれば体も武器もなんとかなる、そう思って、おい角都は大丈夫なんだよなと念を押してみたら、黒い方がオマエライイ加減他人ヨリ自分ノ心配シロと言う。だからオレのために訊いてんだろーが、それに「お前ら」って言葉間違えてんぞ、オレは一人だっつのバァーカ!