ハキダメ

ダメ人間の妄想の掃き溜め

そういう自分も我慢はきかない(ss)



寒いだの暑いだの疲れただの眠いだのとわがままばかり言う飛段は我慢が足りないと角都は思う。飛段はそれは体質の違いだと主張する。オレはデリケートで感じやすいんだよ、ニブいジジイと一緒にすんじゃねーよ。とりあえず角都は相棒を一発殴っておくが、殴られた飛段は涙目になりながらも意見をまげない。ホントだってェ体温だってテメーの方が高いだろ、体温高い奴は丈夫だって言うじゃねーか。バカが、体温なぞ計ったことなどないだろう、出まかせを言うな。あれー言われてみりゃそうだな、とバカ丸出しに飛段は呟く。変だな、なんでオレぁそんなふうに思ったんだろうなァ。その夜、飛段の中に出し入れしていた角都は、うわごとのように熱い熱いと喘がれて思いがけずに相手の論拠を知る。もう勘弁してくれ、とのたうつ相棒を角都は両手でつかまえ、容赦なく欲を叩きつける。うねって震えてこわばって弛緩する体は、デリケートかどうかはさておき感じやすいことは確かである。案外相棒の論は正しかったのかもしれない。