ハキダメ

ダメ人間の妄想の掃き溜め

二人で殺した日(ss)



飛段は久しぶりの大虐殺に陶酔する。大して強くもなさそうな飛段の外見を部隊長が見誤ったため多くの兵隊は退却も許されず、助かる者も助からない。はー、と飛段が息をつく。さかった猫のような吐息に角都はやれやれと頭を振る。耕すように命を奪う飛段は高ぶる気持ちのままにヒャヒャヒャと笑う。怖ぇだろォ、逃げてぇだろォ、オレがてめーらを解放してやる、死は神からの慈悲だ、ありがたく受け取れェ!命とともにあった人数分の未来が鎌でことごとく断ち切られ、やがてあたりは死体だらけになる。累々と死体が横たわるさまは凄惨としか言いようがない。殺し尽くした飛段は、ヒャ、ヒャ、と笑い続けながら地面にひっくり返り、あーあぁきもちいいぃ、と熱っぽい声を上げる。角都ぅオレも死にてぇ、なぁ殺してぇ、殺してくれよぉ。両膝を蛙の足のように開いた飛段の片手があからさまに股をこすり、いつもは押し殺される喘ぎがだらしなく漏れる。飛段がひとりで最後までしてしまうのを見届けた角都はやっと相棒に近づき、ぐったりのびている体を無造作に裏返すと、裸に剥いた尻をつかんでしつこく何度も突く。まな板の上で野菜を切るような、すこすこ、という音がする。殺せとねだったくせに逃げを打つ飛段の体は、それでも貫かれているうちに自律運動を停止するが、角都はまったく気にせず悠々と腰を使い、たっぷりと達してからようやく身を引き抜く。うつぶせの飛段の下半身はむき出しで、微笑んでいるような尻の割れ目からは角都の体液がしたたる。自分で身を守れない死体というのは猥褻なものだな、と角都は考え、死体だらけの地でたった一つの死体を使ってしばらく遊ぶ。相棒同様に不謹慎な喜びを味わいつつ、相棒とは対照的にひっそりと。