ハキダメ

ダメ人間の妄想の掃き溜め

シュラフを使う(ss)



相棒が俺に寝袋を買ってくれた。アジトの自室で開梱してみると、収納時は小さいのに広げると嵩が高い。軽くて肌触りも良く、上等の品だ。欲張りの俺は、さらにその価値を高めるべく相棒が風呂から出てくるのを待ち、上気した体をつかまえて寝袋に押しこめた。遊びだと思ったらしい相棒はゲラゲラ笑うが、俺が自分の腕の一本を寝袋に落としこんでやるとウヒャーとわめき、不自由な体勢で元気よくぴちぴちとはね回る。巨大なナイロン製の芋虫を俺は強く強く片腕で抱きしめ、芋虫が汗や他の体液を出し終わって大人しくなるまでそのままじっとしている。やがて寝袋のジッパーを引き下ろすと、俺はぬるぬるの器官に絡みついている自分の腕を取り戻し、芳しい匂いが染みついた寝袋を緩く畳んで床に置く。これで望みのものは手に入れた。ほどよく蒸し上がった食べごろの相棒も。フッフッフ。