ハキダメ

ダメ人間の妄想の掃き溜め

そこ弱いんです(ss)

すてき角飛サイト「森羅万象」の天野様への応援をこめて。フレー、フレー、天野様!



アジトで鬼鮫と飲んでいるうちに閨の話になった。そんな話題でも下品にならないところがこいつの長所でもあり短所でもある。多分鬼鮫は誠実そのもののような行為をするのだろう。凄絶な生を送ってきているイタチには似合いの相手に違いない。そんなことを考えながらちびちび飲んでいる俺の顔をちらと覗いた鬼鮫は、青い頬をほんのりと染めて、あなたたちはいいですねえバリエーションがあって、と言いだした。だってほら、飛段さんは痛いの好きそうですし、あなたは体から触手が出せますし、なんだかとっても刺激的じゃありませんか。地怨虞のことを指摘されて俺は一瞬固まったが、いやいや何もイタチさんを縛ってどうこうしたいなんて思ってないですけど、と慌てたように鬼鮫が言葉を継いでくれたおかげで自分の誤解に気がつき、そっと緊張を解く。そう、世間一般的には触手というのは攻め道具と思われているのだった。あの器官には神経が巡らされており、実はとても敏感で、こちらが能動的に使う分にはともかく、他人に舐められたりゆるゆるとしごかれたりした日には快楽で発狂しそうになる、などということを鬼鮫は知らないのだろう。当の俺ですら飛段と組むまで知らなかったことだ、無理もない。