ハキダメ

ダメ人間の妄想の掃き溜め

子どもかと思えば(ss)



他者を容易に近づけない角都と飛段だが病原菌までは防げず、高熱を出した角都がたまらず宿を取ると、その夜のうちに飛段も発熱し、二人そろって湿った薄い布団にくるまることになった。同じ病だろうに、角都は熱に茹だり、飛段は悪寒に震えた。何度押しのけてもくっついてくる相棒を角都はうっとうしいと叱ったが、しがみついてくるさまが頑是ない幼子のようにも感ぜられて、結局は好きなようにさせた。飛段は角都の背中にぺったりと貼りつき、体の凹凸を相手のそれに沿わせてハアハア言った。まるで行為の体勢だ。不快だが病気の子どもを邪険に扱うのもなあ、と我慢した角都が尻の間を汚されていることに気づくのは翌朝のこと。