ハキダメ

ダメ人間の妄想の掃き溜め

シンクロ(ss)



獲物を角都に横取りされた飛段は激怒し、振り回した鎌で相棒の肩を切り裂くと、その血を舐めて儀式を始めた。獲物の代わりに殺すつもりだった。ところが贄のはずの角都が飛段の武器を奪い取り、円陣に入り込んできたので様子がおかしくなった。飛段を四つん這いに組み伏せた角都は相手のコートを引きはぐとズボンをずり下げ、白黒の尻を何度も音高く打った。ほほう貴様のケツの痛みが俺のケツに伝わってくるぞ、こんなもので興奮するとは本当に呆れた奴だな。興奮なんかしてねーよバーカ、と飛段はわめくが感覚が筒抜けなのは誰よりもよく知っている。続いて穴に指をねじ込まれた飛段は歯を食いしばり、爪で地面を掻いて円陣から出て行こうとした。まだ痛みであるうちに感覚を遮断したかった。自分の快楽を角都に共有されるのはどうにも屈辱的だし背徳的だ、これは神事なのだから。手足を無様にばたつかせ、さてはテメーわざと血ィ取らせたな!と吠える相棒を角都はしばらく指でいたぶったが、最終的には相手の胴体を抱きすくめて立ち上がり、宙づりにして行為を始めた。無理な体勢での挿入に飛段は暴れたが、地面におろすぞ、と言われて動きを止める。今、陣内に足をつけたらまた角都に自分の体の状況を知られてしまう。中途半端につま先をぶらつかせる飛段を角都は抱え直し、さて、と動きを再開する。相手が呪詛を吐いても泣き言を言っても達しても、旧式の蒸気機関のように容赦なく穴をうがち続ける。過酷な扱いを受ける体から流れる血が地面を汚すが、角都は気にしなかった。飛段は出血しやすい性質なのだし、角都だって相手を殺すつもりだったからだ。