ハキダメ

ダメ人間の妄想の掃き溜め

角都、無恥と男らしさを混同する(ss)

大地祐様からいただいたリク「目当ての体」の角都視点です。色っぽい展開にならなくてすみません;;
大地様、リクエストをありがとうございました。もう一つはもう少しお待ちくださいませ(^^ゞ



天然の岩風呂を飛段が見つけた。カネについてはさっぱりだが温泉に関する限り奴の嗅覚は信頼できる。美しい瑠璃色の岩盤から気泡とともに湧いてくる湯はややぬるめなのも心地よく、俺は出たり入ったりして存分に楽しんだ。初めは飛段も機嫌よく浸かっていたのだが、そのうちのぼせたと言って湯から上がり、木陰で大きな体を丸めた。さっきまでいやに熱心にこちらを眺めていたところから、多分奴は催したのであって、のぼせは言い訳だと知れた。勝手にさかったことを恥じているのだろう相棒には悪いが、料理前の七面鳥のような無防備な体を見ているうちに俺は俺で催してきた。自分のプライドを守ったままどうやってアレをいただこうかと考えていると、急に相棒がむくりと起き上がり、わりぃ一回抜くわ、と言ったので何だか恐れ入った。あんな直截な言い方を俺はできない。毒気を抜かれた俺の前で飛段は膝立ちをして目をつむり、サカサカサカサカ!とすばしこく手を動かして達し、そうして、ふー、と息をつくと汚れた手をぴしりとふるい、すっきりした顔で岩風呂に戻ってきた。実に男らしい。一人で問題に片をつけた相棒に敬意を表し、俺は無言のまま岩風呂のよい場所をゆずる。こちらのせがれは夜にでも始末しようと考えながら。相棒よりも意気地のない俺としてはできれば二人で問題解決を図りたいのだった。