ハキダメ

ダメ人間の妄想の掃き溜め

のろけ(ss)



俺の相棒は相当変わった体質の持ち主で、どうやら本物の不死らしかった。何度も試したが死ぬことがない。組んだ当初、誰かを庇うことなく戦えるのは楽だと俺は密かに喜んだのだが、実際にはそううまくはいかなかった。俺が奴の生死を気にしなくとも奴の方は俺の安否をやたら確認したがるのである。こっちがまともに攻撃を食らうと奴は俺を呼ぶ。呼ばれたら応えなければならない。放っておくと何度もしつこく呼ばれるからだ。戦いながらこんな気配りまでしなければならないとは難儀なことになってしまった。どこかで予定が狂ったらしい。俺の命や感情は俺だけのために使い切るはずだったのだが。