ハキダメ

ダメ人間の妄想の掃き溜め

だれが、なにを(ss)



完全に目が覚める寸前、ほわほわとした夢の中でオレは誰かにキスをした。いつもの噛んだりなめたりぶつけたりするようなやつじゃなく、あったかくて柔らかいものにつけて離すだけのキスだ。夢の中なのに白くて眩しくて相手が見えなかった。起きてからも幸せを引きずっていたオレは、相棒に対してなんとなくやましい気持ちになった。自分一人だけがこっそりといい思いをしたのだから。けどいつもに増してそっけない相棒がこっちをまともに見ようとしなかったんで、大いに助かった。