ハキダメ

ダメ人間の妄想の掃き溜め

自分が自分を、相棒を(ss)



今日も飛段は幼稚に相手を挑発する。それに乗る相手が少なくないことにいつも角都は驚かされる。バカからバカにされることはそんなに悔しいことなのだろうか。怒りに我を忘れた相手を一人、飛段が屠る。舌なめずりをしてひどく得意そうだ。自信満々だな、と角都は考える。当然だ、生きるか死ぬかという選択肢が飛段には無いのだから。角都は正直なところそこまで自分を信じることができない。飛段のこともいまいち信用できない。こいつの不死は確かなんだろうかとどこかで疑いながら確実に印を組み上げる。自分と相棒に全幅の信頼をおいた飛段が相手の中に切り込んでいく。その背に向けて必殺技を放つ相棒の葛藤も知らずに。