ハキダメ

ダメ人間の妄想の掃き溜め

自尊心など犬に喰われろ(ss)



そうだ記憶が遡れないほどずっとずっと昔から俺はすべてが破壊されればいいと願い続けて生きてきたのだ、しかし広く散らばった世界は俺の手に収まるものではなく象徴としての金をいくら集め異形の腕を伸ばしてみたところで俺は世界にかすり傷を負わせることもできない、世界どころか今そこで屁をこき雰囲気をぶち壊したばかりの相棒の命ひとつ身ひとつ心ひとつ自由にできない俺がどれほどのものだろうか、いや正直に言おう今そこで屁をこきキシシシと笑っている相棒の阿呆面を見て積年の焦燥と呪いと繰り返された絶望を忘れてしまいそうになる俺がどれほどのものであろうか、そうして俺は傷の上に傷が刻まれた裸一貫でみみっちく悟るのである、不格好に武装した俺の無益な自尊心などいっそ犬に喰われてしまえと