ハキダメ

ダメ人間の妄想の掃き溜め

ちょっと反省(ss)

「やることが同じでも、細部に宿るモラルは違う」の続きです。



珍しくオレの部屋に来た相棒は、眉も動かさずにオレをまっすぐ見ると、服を脱いで床に座れ、と言った。服を脱ぐことなんか全然平気だ、だいたい今オレはまさにコートを脱いでシャワーを浴びようとしていたんだから。けど命令されるのは気に入らない。コートを着直しながら、なんでだよ、と言い返すと、さっきお前は勝手に俺を楽しんだろう、と言う。お前だけでは不公平だからな、俺にもさせろ。なんてケチな男だろうとオレは呆れかえる。こいつは好きでハダカになっていたんだし、オレはそれをちょっと見てただけだ。鼻にしわを寄せるオレに相棒は言い放つ。お前が自分で座るか俺が座らせるかだ、俺はお前の意識があろうと無かろうとどちらでも構わん。なのでオレはしぶしぶコートを脱いで床に座った。角都はオレのまわりをぐるっと歩き、すぐ前に腰を下ろすと、つまらなそうにオレを見ながらナニを出していじり始めた。いやに居心地が悪い。さっき自分でやったことながら、立場が変わるとなんだかすげートンマな感じがする。オレはしばらくじっとしていたが、相棒がだんだんつまらなそうじゃなくなってきたころ、角都よ、とそっと呼んでみた。疲れたような視線を向けられて今さらドキドキしながらオレは相棒にいざり寄る。なあチューしていいか?さわってもいいか?上に乗っても?角都はいいとも悪いとも言わなかったので、オレは相手が嫌がったらすぐにやめられるようゆっくりといろんなことをした。悔しいけどやっぱり角都は正しいんだろう、さっきのオレは勝手すぎたかもしれない。オレたちせっかく二人いるのに一人しか楽しくないなんて、そんなの確かに不公平だもんな、ホント。