ハキダメ

ダメ人間の妄想の掃き溜め

悲しみ(ss)



殺せないからという理由で俺は飛段と組み続けている、驚くべきことに飛段は不死なのだ、不死の男の頭を素手で力いっぱいなぎ払うのは気持ちがいい、骨が皮膚を突き破って飛び出してくるまであたたかい体を殴ったりねじったりするのは気持ちがいい、殺人衝動を解き放つのは気持ちがいい、俺は飛段の肺と心蔵の上でダンスを踊り堅い踵で何度も臓器を踏みつぶす、突き抜ける恍惚、まるで痒くてたまらない腐った傷を思うさま掻き毟るようだ、不死など永遠に死に続けることではないかと唾を吐きかけて俺は罵る、永遠に殺し続けてやると罵りながら誓う、求めて求めてついに届かない不死が目の前でのたうつのを見るのは気持ちがいい、己の胸の中のくさい傷がぱっくりとむくれあがるのは気持ちがいい、快感に脳が焼き切れ狂った録音のように同じ言葉が繰り返される、なんという喜び、なんという喜び、なんという喜び、なんという。



※さくま様からのリク「化膿」