ハキダメ

ダメ人間の妄想の掃き溜め

ちょうどいい(ss)



デイダラに、おまえ着痩せするんだな、うん、と言われた飛段はあまり気にしたことのない自分の体を鏡に映して眺めてみる。体重は多くはないと思う。けれども見た目はどうだろう?他人の体をそんなふうに見たこともなし、一般的に見て自分は太っているのだろうか。わからないことは相棒に訊くに限る。はたして角都はしげしげと飛段を眺めたあと、ふむ、と唸って顎をさする。フムってなんだよ、オレ太ってる?痩せてる?そうだな、もっとよく見せてみろ、うーむ見るだけではどうもわからん、どれ触って調べてやるからベッドに上がれ。そうして散々調べたあげく角都が出した答は「痩せているとは言い難い」というもので、飛段はますます混乱する。んじゃオレってテブなのかよ?そうは言っていないだろう、と角都は重々しく答える。そんなに結論を急ぐな、こういうことはじっくりと調べないとわからんものだ。…そうしてさらにじっくりと調べてから角都が出した結論は「太っているとも言い難い」というものだったが、肝心の飛段はすっかりへろへろになっていてせっかくの答も聞こえていないようだった。ちなみに調べる過程で飛段が失った体液については角都があとでこっそり補充しておいた。補充分の方が多かったかもしれない。見かけはともかく飛段の体重は少なめだし、こんなときだけは角都も気前が良いのである。