ハキダメ

ダメ人間の妄想の掃き溜め

まずは前菜、それから(ss)

さくま様からのリク「誰に口きいてんだ」による小話です。さくま様、いつも楽しいリクをありがとうございます。またぜひお恵みくださいませ!



アジトの部屋に帰りついた飛段は自分を出迎えた相棒の首をつかんで伸びあがり、その口に自分の口をぶつけた。前歯が相手の前歯にぶつかり、少し唇を挟まれた角都が痛そうに顔をしかめる。それがひどく色っぽく、飛段は猛々しい衝動に駆られる。角都はズボン一枚だ。肩やら胸やら脇腹やらおいしそうな部分が丸見えで、飛段はついがっついてしまう。角都は角都でカナブンのようにきらきらと暴れる相棒を持て余しながらも、まず鎌をつかんで床に落とし、コートを脱がせようとする。絡まる鎌のワイヤーがコートごと飛段の腕や肩に食い込み、それを外そうとする角都に焦れた飛段が、はやくしろ、と唸る。ぐずぐずしてるとオレがてめーを食っちまうぞコラ。角都は薄く笑い、ワイヤーの上から飛段を抱き締めると、もう片手で相手のズボンを引き下げる。手際が悪くてすまんな、ところでどの口で俺を食うのだ、この口でか、よし食わせてやろう、感謝して味わえよ。コートを捲られワイヤーやらリールやらを体にぶら下げたまま上下の口を角都でふさがれた飛段は、ガチャガチャ揺すぶられているうちにわけがわからなくなり、上の口からは舌をはみ出させ、下の口では角都を強く食み、しまいには自分の筒口からも何かを出してしまう。ヒーヒー肩で息をする飛段から身を離すと、角都は今度は落ち着いて相棒のワイヤーを解き、コートとリールも取り除く。飛段もよろよろしながら協力し、汚れたズボンも脱いで角都のズボンもちゃんと脱がせる。そうは言わなかったが、邪魔なものがない状態で相棒と正面からきちんと抱き合いたかったのだ。飛段も、もちろん角都も。