ハキダメ

ダメ人間の妄想の掃き溜め

鬼優しい(ss)



角都が飛段を殴り続ける。初めは防御していた飛段だが、側頭部を強く殴り飛ばされて目を回し、そのあとは壊れた傀儡のように手足をぶらぶらさせて殴られるままになっている。このバカ野郎!と喚いているのは角都の方だ。起爆札には気をつけろといつも言っているだろう!自分の能無しぶりがわからんのか!ばらされて埋められでもしたら貴様どうするつもりだ!珍しく逆上している相棒の声を聞きながら、飛段は、悪いことをしたなァ、と考えている。角都は手を硬化していない。優しい者はいつだって損をしてしまう。