ハキダメ

ダメ人間の妄想の掃き溜め

ポーズ(ss)



暑くて寝苦しいのだろう、隣の相棒が眠りながらじたばたと動き回る。雨を避けてゆっくり眠れるよう宿を取ったというのにおかげで早く目が覚めてしまった俺は、相棒を荒く転がして遠ざけるが、奴は眠りこけながらまた転がり戻ってくる。腹立たしい。仕返しに俺は相棒の手足を折り曲げて間抜けなポーズをつけてやる。漫画の登場人物でシェーとか叫ぶ男が確かこんな格好をしていたなあと思いつつ脚をいじっていると、寝惚けた相棒がその長い脚を俺の胴に巻きつけ、開いた股の間に俺を囲い込む。さて、俺は朝早く起こされて怒っているのだし相手はシェーをしているし、なのに互いに股を押しつけ合って気持ち良くなっている場合だろうか。考えるふりをしつつ俺の体は相棒の上に屈みこんでいく。まだ六月だというのに早朝から猛暑だ。