ハキダメ

ダメ人間の妄想の掃き溜め

独語・Co6(trash)

ネタも枯渇してきたしブログをマイナーチェンジしようという気持ちと、へんな話ばかりなのに拍手(ご意見板のようなフリをしてましたが)を置いておくのはどうかという気持ちと、拍手やいただくコメントに依存している自分のダメ具合が嫌だという気持ちが高まりまして、先日拍手を外しました。そして今日見てみましたら、拍手をいただいていてびっくり!どこかに見落としたリンクが残っているんでしょうね。とても嬉しいしありがたい、けれどこれでは外した意味がない…どうしたものか…。「web喝」みたいなツールがあれば「よし喝やってくれ!」と罪悪感なく貼れるんですがね。また拍手を戻そうか…名称にこだわる必要はないかと思いつつ、ぐるぐるしてます。面倒くさい奴ですみませんm(__)m
何かご意見等ありましたら、s4b494@@yahoo.co.jp(@をひとつ削ってください)までお送りください。その際には件名を「ハキダメ」としていただければありがたいです。



<カンパニー 6>


食事が運ばれてきたのに角都は電話を続けている。小切手やら不渡りやら飛段にはわからない言葉を使う角都は生き生きして見える。どこの銀行の誰それに会いに行け、俺もさほどたたないうちに戻る、と話を続けながら角都は内心焦りだす。飛段がどんどん皿の上のものをたいらげているのだ。この国に来て以来そのおいしさを知ったフレッシュバターが種なしパンのかけらでぐいと拭い取られる。いつもは「これはオメーの分」とままごとのように取り分けてくれ、そのたびに煩わしいと思っていた骨付き肉も、飛段ひとりの皿の上でみるみる骨だけになっていく。ようやく長電話を終えた角都が、おい、と呼びかけるのと同時に飛段は立ち上がり、ポケットから出した金を空の皿に置くと店を出ていく。通訳の食費は会社持ちなので本来飛段が払うものではない。複雑な思いを抱えて角都は自分の種なしパンと、これだけは手つかずで残されていた野菜の煮物を食べ始める。冷めた料理は味気なかった。当然と言えば当然のことだ。