ハキダメ

ダメ人間の妄想の掃き溜め

目について(ss)

どりぽん様からのリク「角都と飛段の瞳の色について」による小話です。ロマンチックなお題なのに小話が全然そうじゃなくてすみません、どりぽん様m(__)m懲りずにまたお越しくださいませ。



店の色眼鏡を片っぱしから試していた頭の悪い相棒が、オメーの目から見るとやっぱりそこらじゅう緑色に見えんの、と尋ねてきた。貴様に見える世界がピンク色ならそうなんだろうと言ってやると奴は黙り込んだが、店を出るころだしぬけに、わかった、そりゃそーだなホント、と言った。バカにしたつもりが納得され、俺はなんだか落ち着かない。こいつに何がわかったのだろう。虹彩の色に視覚が影響されない理由か?視覚の個体差についてか?それとも己の無知がわかったのか?俺はちらりと右隣を盗み見る。すぐ傍を歩く相棒のアホ面が何やら考え深そうに見えるなんて、俺の目はどうかしてしまったらしい。