ハキダメ

ダメ人間の妄想の掃き溜め

おたふく風邪や麻疹の症状も大人の方が重い(ss)



宿の部屋で、飛段がいやらしい格好で眠っている。枕に乗り上げた頭をのけぞらせ、肘を曲げた両腕を頭上で組み、これも曲げた両膝を大きく開いてそこだけ紅色の濃い股間をあらわにしている。服は着ていない。角都は自分の竿をまずは飛段の口に入れ、ぬめったそれを今度は尻へあてがう。腰を両手でつかんで持ち上げてやると、ブチュブチュとぬかるんだ音を立てて尻はことさら抵抗もなく竿を受け入れる。角都は片手で相手の上体を抱え起こすともう片手でぐらぐらの後頭部を支え、無表情な顔をじっと見る。さっき使われた口は開いたままで赤い舌がのぞき、左目のあたりには粘液がかかって睫毛にからまり、間抜けな顔がいっそう間抜けに見える。自分ではない誰か別の者であっても、今の飛段は相手の好きなようにさせるに違いない。そんな架空の、しかも飛段には責任の取りようがないことを考えて角都は苛立ち、力の抜けたやや冷たい体を乱暴に揺する。角都が達しても飛段は反応せず、ためしに上体を突き飛ばすと簡単に倒れて動かなくなる。勢いで抜けてしまった竿がふらふらと天を向くのを角都は情けない思いで眺める。本当はそろそろ意識のある飛段を抱いて声を聞いたりしてみたいのだが、その回復を角都の体が待てないのだ。もうやめなければ、と思いながらも角都の手はまたもや飛段の体へ伸びていく。足にさわるだけと思っても足は尻につながっているし、指を入れるだけと決めても指は竿につながっている。若いうちに性衝動の悩みを経験してこなかった角都にとっては、こんなことが辛い試練なのだった。