ハキダメ

ダメ人間の妄想の掃き溜め

悋気の角(ss)



酔いつぶれた飛段を抱えて宿に戻った角都は、椅子に座り、衣服を剥いだ相棒を膝の上に横たえた。下着一枚の飛段は頭と手足を重たげに垂らして反りかえる。なめらかな腹部から片手を股間へ、片手を胸部へと滑らせて撫でまわしたのち、角都は平手で相棒の体を打つ。盾のような胸はパンと鳴り、布をかぶった股間はポンと鳴る。何度も続けざまに打たれるうち、胸は紅色の濃淡に染まり、股間は形を変えた末に下着を汚す。貴様のここはまったくだらしないぞ、と角都が嗤う。女を見て立ち、叩かれて漏らすとは節操ないにもほどがある、女に叩かれでもしたらよほど出すのだろうな、どうだ飛段。この風変わりな折檻を角都は執拗に繰り返す。ときどき声を上げるものの、よほど悪い酒だったのか飛段は目を覚まさない。そもそも飲まされたものが酒だったのかどうかも不明だ。