ハキダメ

ダメ人間の妄想の掃き溜め

むしろ好都合(ss)



いつものことだが些細なことで角都と飛段は口げんかをし、言い負けた飛段が、てめーぜってー呪ってやる、と吐き捨てた。呪うだと、貴様ごときに何ができるというんだ。オレをなめんなよ、本気になりゃてめーなんかあっと言う間にズタズタのグチャグチャだぜ。ふん、それはただの殺しで呪いとは言わん。それもそうだなと飛段は納得し、少し考える。金を失うと言っても角都が稼ぐ限りそうならないだろうし、不幸になるというのは曖昧で、そのうち死ぬというのは何より飛段が困る。考えたあげく、飛段は、そんなんだとそのうちテメーのそばにはオレしかいなくなるだろうぜ、と言ってみる。言ってから何やら落ち着かなくなる。怒っていたはずの角都が妙に嬉しげな顔になったので。