ハキダメ

ダメ人間の妄想の掃き溜め

理解できないものは怖い(ss)



飛段がそうと知らずに高額の賞金首を狩ってきた。俺は喜び、閨の役割交換以外なら何でもわがままを聞いてやると相棒に約束をした。なに、俺の体を洗ってみたいだと、そんなことでいいのか、貴様本当に欲がないのだなハッハッハ。ところがいざ宿の風呂へ入り洗い場で椅子に座ってから、俺は緊張を覚える。飛段は宿の石鹸を泡立て、それを手のひらで俺の体に塗り広げる。首から始まり、肩を洗い、背後から腕を回して体の前面を洗う。四遁面を外していた背に他人の体をすりつけられて俺は身を固くする。背後にいる飛段の表情が気になる。笑っているのか真剣な顔なのか無表情なのか。やたらに静かなのも気味が悪い。飛段の指がゆるゆると胸をなぞり、もう片手がへそを通って下方へ滑っていく。もっと力を入れてこすれと言いたいが動揺を悟られそうで我慢する。と、背後から息だけのようなかすかな声が聞こえてきた。頭皮がちりちりとして髪が逆立ち、全身から嫌な汗が噴き出してくる。おむねさまって何だ。おち○こさまって何だ。おしりさまさまっていったい何なんだ。