ハキダメ

ダメ人間の妄想の掃き溜め

ガス抜き(ss)



ちょっとした言葉の応酬は小競り合いへ発展し、すぐに荒々しい喧嘩となった。ここしばらく戦闘らしいことをしていなかったせいか相棒はあからさまに興奮し、目を吊り上げ、笑いの形に口を開いて、力いっぱい武器を打ち込んできた。雑な攻撃だが俺は何度かまともに受けてやり、そしてじわじわと逆転し、最後は仰向けに倒した奴の腹を片足で踏んで嘲るように見下ろした。打ち負かされた相棒は激しい呼吸で胸を波打たせた。力を入れて何度も腹を踏んでやると鼻血まみれの顔が歪む。ちっ、わかったわかったからもうやめろ、ぐっ、ひでっ、やめろっつってんだろ、こら、やめ、げっ、がっ、があ、あっ。血や胃液を吐き散らしながらのたうつ体を俺は容赦なく執拗に踏む。最後に股間を踏んでやると相棒は目玉を裏返して動きをとめ、やがて気持ちの悪い声を吐息とともに漏らす。かたくふくれた奴の竿が爆ぜるのが靴底を通して足裏に伝わってくる。やれやれ、と俺は頭を振る。一丁上がり。だがこれでいつまでもつのやら。