ハキダメ

ダメ人間の妄想の掃き溜め

「カマイタチってオカマのイタチみたいじゃね?」「バカが…」(ss)



相手が放った攻撃をオレは避けなかった。チャクラのかたまりは複雑な刃物のように突進するオレの肩から腰までを切り裂き、半身をボロキレに変えたが、ぎりぎりで届いた鎌が奴の太腿から血をかすめ取ってきたので勝負はついた。陣に横たわって祈りを捧げ、目を開くと、少し離れたところで角都が地べたに座って地図を見ている。いつもと同じだ。オレが胸から杭を抜いて立ち上がると角都も立ち上がり、すぐそばに来てオレの杭と鎌を持った。そしてオレの目をじっと見て、しんどいか、と訊いた。なんてことねーよと答えて、オレはできるだけ普通っぽくいい加減なバカ話を角都へ振る。角都はいつものように返し、いつもより遅いペースで歩き出す。ときどきオレの目をじっと見ながら。多分こういうのがオレがまだこいつと組んでいる理由の一つ。