ハキダメ

ダメ人間の妄想の掃き溜め

荒野のホットドッグスタンド(ss)



炎天下だと徒歩の移動も一苦労になる。正直俺もくたびれているのだが、軟弱な相棒が休みたいと騒ぐのでなんとなく意地で歩き続けている。汗がしみた服が痒く臭い体にへばりつく。嫌がる足を前へ前へと進めていると隣の相棒が、顔も体も塩まみれだぜ、とぼやく。なぜかその言葉が俺の頭の中に留まり、もんもんと熱を持つ。しばらく我慢したものの、どれ、と言って結局奴のズボンを引き下げた俺はきっと空腹だったのだと思う。こちらの頭を押しのけようとしながら相棒がうるさく騒ぐ。なんでそーなるんだよテメー頭おかしーぜ、よせ、そこはマジでくせーからよせっ。問題ない、と俺はもごもご言った。ほかほかのソーセージはほどよく塩が効いているし、俺のと違ってこいつの匂いは食をそそる、なかなかいい匂いなのだ。