ハキダメ

ダメ人間の妄想の掃き溜め

爆発しろ(ss)



昔からの知人に誘われて角都は飲みに行く。高齢者とは言え男ばかりが集まれば猥談に花が咲く。ある者は大名の護衛の任務中にその妻と関係を持った話をする。呼ばれて部屋へ行くと長椅子に女が寝てて、それが大名のかみさんでよ、部屋に蚊がいるから殺してくれって下着みたいな服着て言うんだよ、蚊が胸にとまっただの尻にとまっただのっつって痒いから掻けって命令されてよお。ほっほっほと皆が笑う。他にも、春を買ったら相手が思いがけないほどの醜女でしかもすさまじいテクニシャンだった話や、異形の女を抱く夢を見て以来身辺に不思議なことが起こるようになった話などが披露される。お前も何か話せと水を向けられた角都は、酒で上機嫌になっていたこともあり、昨夜相棒とくんずほぐれつした話をする。油断するとこっちを食おうとする野郎だからな、散々やりあってからようやく押さえつけて入れるものを入れ、それでも暴れ馬なみに蹴りつけてきやがるので首を絞めた、じきにぐったりしたんだが尻の方はいい具合のままだから本当に死んだかよくわからん、だから首を絞めっぱなしで最後までやらなきゃならなかった、まったく毎日こんなでは気が抜けなくて困ったもんだ。ははは、と角都は笑ったが他の者たちの反応は鈍く、席は少しばかり静かになってしまう。相棒が不死身とは言え殺す話はきつすぎたか、と角都は内心反省したが、皆を不快にさせたポイントはそこではない。