ハキダメ

ダメ人間の妄想の掃き溜め

クール(ss)



立ち寄った雑貨屋で涼感ローションを買ったのは、暑い暑いと毎日繰り返される相棒の不平不満に嫌気がさしていたからで他意はない。野営地で夜を迎え、変わらぬ不平をこぼす相棒にローションを渡してやると、奴はあらわな胸元にぴしゃりとそれをつけ、ウヒョー、と頭が悪そうな声を上げて喜んだ。マジ冷てェ、すげー超冷てェ!いそいそとコートを脱ぎ、うなじや腕、手の届く背にもローションを塗りたくった相棒は、ズボンをずり下げると露出した自分のナニにもとろとろの液体を垂らし、太腿にズボンを引っかけた阿呆な格好でよちよちと俺のもとへ寄ってきた。そんなつもりはさらさらなかったが、まあ俺とて暇だし、来る者は拒まない。相棒は満面の笑みで俺の手を取ると、自分の股間へと誘導する。竿と、袋。どちらもひんやり、もっちりしている。冷てぇだろ、な、な!ゲハハ!満足げに笑った相棒は、では、と次の動きに移ろうとした俺の手から急所を引き抜くと、またよちよちと元の場所に戻り、今度はローションをふくらはぎに塗り始める。ウヒャー冷てェ!超気持ちイイ!ヒョエー!違うだろうまだ塗っていないそして塗るべき場所があるだろう例えば、と、言いたい言葉を飲み込んで、おいてけぼりの俺は奴の感触が残る手のひらを曖昧にズボンにこすりつける。あいつが大人しくしているならそれでいいのだ、そのためのローションだからな。不満などあるものか。くそ。