ハキダメ

ダメ人間の妄想の掃き溜め

ちぐはぐ(ss)



つかまれた首根っこがミシリといった。踏みつぶされる蛙のように腹ばいになったままもそもそと足掻いた。地面に打ちつけられて割れた額が、裂かれた尻と共に痛みでドッドッドッと脈打った。強くつかまれた首からつーんとした痛みが拡がり、痺れた両腕がだらりと垂れた。血と肉の裂け目を掻き回され、そのたびに袋が尻に当たってビタンビタンと音を立てた。苦しいので鼻から強く息をしてブッと鼻血を排出した。こんなに絡んでいてもオレたち別個の生き物なんだなあと考えておかしくなり、ヘエヘエと笑った。これ全部オレだけの感覚で角都はこんなふうに感じていないんだから。ビタンビタンは別として。