ハキダメ

ダメ人間の妄想の掃き溜め

片道だけの足跡をつけて(ss)

多分勘違いして勝手にがんばる飛段の小話。でも角都も嬉しいんじゃないかと思います^^




角都が久しぶりにアジトに戻ってきて、オレはすっごく嬉しくて、でも久しぶり過ぎてどうしていいかわからなくて、顔もオレがずっと思い描いていたのよりもいかついし、言葉もぶっきらぼう、何よりこっちを見もしない、オレは風呂に入って考える、あんな奴と組んでいてオレの未来はあるのか、いっそもう何もかもやめて一人で気ままに生きた方がいいんじゃないのか、一人に飽きたら別な奴と組んでもいい、それにしても悲しい、オレが風呂で考えごとをするのは湯忍だからかもしれない、角都は滝忍だ、なら奴もシャワーを浴びながら考えごとをするんだろうか、こんな悲しいことをシャワーを浴びながら考えるんだろうか、そこまで考えたらオレはたまらなくなり、つかんだタオルであそこを隠してひょこひょこ廊下を走り、角都の部屋へ行く、やっぱりシャワーの音がしていてオレは勇み立つ、角都よ今オレが行くから待ってろよ、オレはバシリと扉を開きそしてずっと言いたかったこととさっき思いついたことをぶちまける、よく覚えていないが一人で悲しむなオレも一人じゃ悲しまないからと言ったと思う、角都のいかつい顔、ぶっきらぼうな言葉、けどこっちを見てる、オレはもう悲しくない、角都もそうであればいいと思う、廊下の濡れた足跡も明日の朝には乾くだろう。