ハキダメ

ダメ人間の妄想の掃き溜め

持ちつ持たれつ(ss)



かつての角都を知る者は、角都が他人と長く組んでいることにまず驚き、飛段の無能ぶりを見て再び驚く。そのたびに角都は飛段と組む理由をひねり出さなくてはならない。あてがわれたから共にいる、宗教はカネになる、あいつは殺せない、等々。最近はさすがの角都も言い訳にくたびれてきて、あいつは荷運びだ、と説明するにとどめている。増えてきた荷を一人で運ぶのは堪えるので奴に持たせているのだと。荷=感情だということまでは説明していない。相方の荷を自分も担っていることについてはさらに触れない。