ハキダメ

ダメ人間の妄想の掃き溜め

飛段は胡坐、角都はしゃがんで(ss)



屋台で安く売られていたスペアリブを持ち帰った。留守番していた相棒はいそいそと包みを受け取り、あぐらに広げて食い始める。やっぱ今が旬だよなあ、寒いと肉が硬くなるし暑いと脂が溶けちまう、この時期に食うのが一番うめえんだぜ。力説につられて一つつまんでみるが、あまじょっぱいばかりで口に合わない。だが指を汚してうまそうに食う相棒を見ていると食欲がわいてきて、しまいには取り合うようにして二人で肉をむさぼる。最後の一切れをせしめた相棒が、やりィ、と笑う。わざと負けてやったのにめでたい野郎だ。それにしてもものを食うことがこんなに楽しいとは知らなかった。