ハキダメ

ダメ人間の妄想の掃き溜め

幸せは本当に恥ずかしい(ss)



目を負傷した飛段は、常と異なる相棒のいたわりに気を良くし、いろいろとわがままを言い始めた。角都がそのすべてを聞き入れたわけではないが、その日飛段は好物の肉料理と宿にありついたのだから確かに破格だったと言っていい。怪我の功名とはこんなことか、と飛段は暢気に考えている。一方、角都にとっても今日は実りの多い日であった。誰にも(特に飛段に)見とがめられることなくじっくりと相棒を鑑賞するのは実に楽しいものだ。肉汁で汚れた口のまわりを舐める舌、湯を浴びてぷっくり桃色に盛り上がる乳首、割れた浴衣の打ち合わせからだらしなく覗く股座。自主規制によって凝視を避けてきた対象が今日は見放題である。そして角都は見放題で終わらせる気なんかさらさらない。